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フランチャイズ契約に関する裁判例の紹介

テリトリー条項違反

加盟金の不返還特約の有効性2(平成8年2月19日大阪地裁判決)

<主な争点>
本部によるテリトリー条項違反の有無

<結論>
テリトリー条項には違反しない

<事案の概要>
X(加盟店)は、コンビニエンスストアのフランチャイズ展開をしていたY(本部)とフランチャイズ契約を締結し、コンビニエンスストアの営業を開始した(A店舗)。同契約では、同店舗から半径500m以内の地域には、他社との競合関係において重大な変化が生じない限り、直営店及び加盟店を出店しない等のテリトリー条項が設けられている。
Yは、XがA店舗を営業中に、A店舗の直近に他の加盟店を出店させた。
その後、XとYは、上記A店舗に関する契約と併せて、B店舗に関するフランチャイズ契約を締結した。同契約では、その地域におけるXに独占的な営業権を認めるものではなく、いかなる地域にも直営店や他の加盟店を出店させることができる旨の条項があった。Yは、B店舗に関するフランチャイズ契約後、B店舗の半径1km以内にある地域に3店舗の加盟店を開店させた。
Xは、各店舗の近辺に他の加盟店を出店させたことを債務不履行と主張した。

<判決の内容>
1.A店舗に関する契約について
Yは、A店舗の直近での他の加盟店の出店について、Xに協力を求め、Xの救済手段を5通り定め、Xの選択に委ねる旨の合意がされていること、Xは、救済手段のうち、A店舗の経営を継続しつつ、当時Yの直営店であったB店舗をフランチャイジーとして経営するという方法を選択したことが認められる。この措置は、Xがフランチャイズによる新規出店を優先的に実施できるように定めたA店舗に関するフランチャイズ契約に沿った措置であり、Xもこの措置に同意して現実に救済手段を選択しているのであるから、Yがフランチャイズ契約に違反したとはいえない。

2.B店舗に関する契約について
B店舗に関する契約には、Yはいかなる地域にも直営店や他の加盟店を出店させることができる旨の条項があること、B店舗の恵まれた立地条件やコンビニエンスストアの商圏が一般にそれほど広いものではないことを考えると、B店舗の半径1km以内に3店舗の加盟店を出店させたことが、本部としての信義則上の義務に違反するものとまでは認められない。

解説

本裁判例は、A店舗(テリトリー権の内容は優先的営業権)について、代替措置を講じて加盟店の優先的営業権に対する保障を行っていること、B店舗については、加盟店に対する独占的ないし優先的な営業権が認められていないことを主な根拠に、本部による加盟店の出店を契約違反とは認めなかった事例です。A店舗に関する裁判所の判断は、加盟店に優先的営業権が認められている場合、本部による出店が契約違反になるかどうかの判断として参考になるものと思われます。

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